mind.

学んだことの記録

『アマゾンのすごいルール』を読んで

どのような本か

アマゾンで敷かれているルールについて、著者である佐藤将之さんがアマゾン社員時代に経験したこと踏まえて説明されている本です。
内容は、2018年に出版されたということもあり、紹介されているルールはネットニュースでの話題になったことも多く、目新しいことは多くはありませんでした。 ただ、著者の経験したことは読んでいて状況がイメージしやすく、アマゾンのルールの本質を理解できました。

印象に残った箇所

AWSのサービス開始に至った経緯

アメリカの人たちはクリスマスに集中してものを買うそうです。
クリスマス商戦の商品を補充しておくための大規模な倉庫を保有しているのですが、クリスマス以外の時期は他の業者に貸しています。
それと同様の発想で、クリスマス時期の大量アクセスに耐えきる程のサーバーを閑散期に貸し出すAWSが生まれたそうです。
AWSを知ったときは「先見の明があるなあ」くらいにしか思っていませんでしたが、倉庫の例を知ることで、AWSは生まれるべくして生まれたと思えました。

「在庫なし」の商品ページへのアクセス数をチェックしている

アマゾンはロングテール戦略をとっていて、めったに売れない商品、所謂「死に筋商品」も商品が無くならない限り商品ページを載せ続けます。
その戦略をとるに至ったのは、「在庫なし」の商品ページへのアクセス数をチェックしていたからということでした。
欲しい商品の在庫が無い状態が続いているなら何回もアクセスしてみるといいかもしれませんね。(笑)

移動サーバールーム

ある時、大企業のデータをAWSに移行するとき、遅い転送速度をフォローするために、トラックに積んだサーバーに太い光ファイバーを使ってデータを移して運んだそうです。
これはアマゾンがスピードを重視しているという方針から行ったそうです。
ドラマ『シリコンバレー』でも、経緯は全く違いますがサーバーをトラックで運ぶというエピソードがありましたね。
もしかしたらアマゾンのエピソードが元ネタになっているのかも知れません。

全体的に、読んでいると著者のアマゾンに対する強い愛が伝わってくる文章でした。